連載 印象に残ったリハビリテーション事例
脳出血による左片麻痺と人工透析のO氏―作業役割の果たす意味
菊池 恵美子
1,2
1首都大学東京大学院
2帝京平成大学健康メディカル学部作業療法学科
キーワード:
脳出血
,
人工透析
,
作業役割
,
地域貢献
,
社会参加
Keyword:
脳出血
,
人工透析
,
作業役割
,
地域貢献
,
社会参加
pp.468-470
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101513
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人の「役割」については,Superらのキャリア発達理論において明らかにされているが,作業療法における「作業役割(occupational role)」は,米国の作業療法士Kielhofnerによれば,人が果たす種々の役割(学生,勤労者,ボランティア,養育者,家庭生活維持者,友人,信仰者,趣味人,組織の参加者など)のことで,それらは作業行動を組織化する,とされている.作業療法士は,病気や障害を得てもなお,その人らしい生活ができるように「作業役割」の回復を促す支援を行っている.
本稿では,作業療法士の視点から,筆者が関わったO氏の経験を通して,作業役割とその遂行(うまく役割を果たすことで自己効力感がプラスされる)の意味について考えてみたい.
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