特集 女性医師のキャリアデザインと病院
女性医師支援を通じて地域の医療に貢献する―MUSCATプロジェクトの活動と今後
片岡 仁美
1,2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 地域医療人材育成講座
2医療人キャリアセンターMUSCATセンター
キーワード:
女性医師
,
キャリア
,
復職支援
,
地域医療
,
地域貢献
Keyword:
女性医師
,
キャリア
,
復職支援
,
地域医療
,
地域貢献
pp.462-464
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102545
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
医師不足と地域・診療科による医師の偏在が社会的にも大きな問題となっている昨今,医師不足によってますます過酷になる労働条件の中で,急速に増加している女性医師の就労状況が注目されてきた.女性医師の能力を生かすという目的のみならず,医師不足への即効性のある方策としても,女性医師の就労支援は重要視されている.
女性医師は近年急速に増加し,現在29歳以下の女性医師は全医師の35.9%を占める1).わが国の女性の年齢階級別労働力人口比率の推移をグラフ化すると,女性は30代で就労人口が低下し,M字カーブを描くことが知られていが,医師においても,一般人口と比べれば離職率は低いものの,卒後5~15年の10年間に女性労働人口が減少することが報告されており,東京医科大学・川崎医科大学で施行されたアンケートでは(同大学卒業生1423人を対象,711名の回答),「常勤医をやめたことがある」55%であった.離職時の年齢は「25~29歳」44%,「30~34歳」42%(計86%)と報告された2).
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.