Japanese
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実践講座 関節リウマチ診療の進歩・4
手術の選択とタイミング
Operating methods and timing for rheumatoid arthritis
斎藤 修
1
,
龍 順之助
1
Syu Saito
1
,
Jun-nosuke Ryu
1
1日本大学整形外科学講座
1Department of Orthopedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
関節リウマチ
,
滑膜切除術
,
機能再建術
,
関節固定術
Keyword:
関節リウマチ
,
滑膜切除術
,
機能再建術
,
関節固定術
pp.369-373
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101226
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関節リウマチ(RA)に対する手術療法の位置づけ
近年の生物学製剤の登場により,将来的にはRAに対する手術療法は減少するであろう.しかし現状では,進行期に投与されることが多いため,すでに関節機能が破綻した症例では手術療法が必要となる.また,quality of life(QOL)の維持や寝たきりの予防のために,手術療法が行われることもある.したがって,手術のタイミングと手術方法が重要であり,これは他科の先生方にもぜひ理解していただきたい1-3).
2004年,厚生労働省のガイドライン作成に当たって ,RA治療に関する文献は約300件が採用された.そのうち薬物療法は163件,手術療法に関しては77件であった.RAの手術療法に関しては,質の高いランダム化比較試験やコホート研究は少なく,コントロールの設置が困難である.そのため,エビデンスレベルが低い対照群なしのケースシリーズが多いが,世界中で広く認知され,施行されている手術療法も多い.とくに人工股関節置換術(THA),人工膝関節置換術(TKA),上肢滑膜切除術,関節固定術,脊椎固定術などは,エビデンスレベルは高くないが,世界中で行われている有用な手術術式と言える4).
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