Japanese
English
特集 バランスと協調運動
協調運動に関する脳研究の進歩
Neural control of coordinated movements:eye-head coordination and hand reaching.
和田 佳郎
1
,
竹村 文
2
,
河野 憲二
3
Yoshiro Wada
1
,
Aya Takemura
2
,
Kenji Kawano
3
1奈良県立医科大学第一生理学教室
2産業技術総合研究所脳神経情報研究部門
3京都大学大学院医学研究科認知行動脳科学分野
1Department of Physiology I, Nara Medical University
2Neuroscience Research Institute, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
3Department of Integrative Brain Science, Graduate School of Medicine, Kyoto University
キーワード:
眼球―頭部協調運動
,
Gazeサッケード
,
Gazeパシュート
,
到達運動
Keyword:
眼球―頭部協調運動
,
Gazeサッケード
,
Gazeパシュート
,
到達運動
pp.127-131
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101175
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
運動の仕組みを調べる時,研究者はとかく運動を単純化して研究を進め,体の他の部位の運動との協調を見過ごしてしまいがちである.しかし,ヒトや動物が自然な環境のなかで行う多様な運動は,常に体を構成する複数の部位が相互に調整を保って実行されており,協調運動としての視点からの理解を欠くことはできない.
本稿では,実行される協調運動が,複数の比較的独立した運動を統合するという形で理解しやすい「眼と頭の協調運動」と,最近新たな視点からの研究の進展がみられる「上肢の到達運動」を,協調運動の例として取り上げ概説する.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.