Japanese
English
研究と報告
在宅失語症者の家族における介護負担感の評価―非失語片麻痺者の家族との比較
Care-giving burden scale for families of persons with aphasia: a comparative study in families of persons with stroke induced hemiplegia without aphasia.
小林 久子
1
,
綿森 淑子
2
,
長田 久雄
3
Hisako Kobayashi
1
,
Toshiko Watamori
2
,
Hisao Osada
3
1世田谷区立総合福祉センター
2広島県立保健福祉大学
3桜美林大学大学院
1Setagaya General Social Welfare Center
2Hiroshima Prefectural College of Health Sciences
3Graduate School of International Studies, J F Oberlin University
キーワード:
脳血管障害後遺症
,
失語症
,
介護負担感
,
コミュニケーション障害
Keyword:
脳血管障害後遺症
,
失語症
,
介護負担感
,
コミュニケーション障害
pp.57-64
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101160
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要旨:〔目的〕 失語症者の家族(以下,失語家族)の介護負担感の特徴を明らかにする目的で,筆者らが開発したコミュニケーション面に焦点を当てた介護負担感尺度を用いて,利き手側に片麻痺があるが言語障害のない人の家族(以下,非失語家族)と比較検討した.〔方法〕 全国15か所の病院・施設に通所中の在宅の失語家族と非失語家族を対象に手渡し留め置き法による調査を実施した.〔結果〕 31項目中15項目で失語家族が有意に高い負担感を示した.失語家族の負担感の特徴は,1)コミュニケーションに関する負担感,2)社会的役割負担や本人の社会的交流の減少に影響される負担感,3)当事者の気持ちを思う心理的負担感,4)コミュニケーション困難に影響される身体介護面の負担感であった.失語症の重症度は全般的負担感と関連した.〔結語〕 本尺度により既存の包括的尺度では検出できなかった失語家族の負担感の特徴を明らかにすることができた.
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