Japanese
English
増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
リハビリテーション・アプローチ
骨・関節疾患―骨折を中心に
Bone and joint disease.
大国 生幸
1
,
内 昌之
1
,
牛込 伸行
1
,
勝呂 徹
2
,
原田 孝
1
Ikuko Okuni
1
,
Masayuki Uchi
1
,
Nobuyuki Ushigome
1
,
Touru Suguro
2
,
Takashi Harada
1
1東邦大学医学部リハビリテーション医学研究室
2東邦大学医学部整形外科学教室
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, School of Medicine, Faculty of Medicine, Toho University
2Department of Orthopedics Suegery, School of Medicine, Faculty of Medicine, Toho University
キーワード:
骨折
,
高齢者
Keyword:
骨折
,
高齢者
pp.1071-1076
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101067
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はじめに
骨折とリハビリテーションとの関わりは深く,大別して2つの視点からアプローチを検討する必要がある.第一に骨折の受傷後,骨癒合が得られるまでの期間に生ずる機能障害を最低限に抑えること,第二に骨癒合が得られた後は筋力低下,可動域制限,疼痛などの改善を目的としたアプローチを処方して,患者のADL(activities of daily living)・QOL(quality of life)を改善するという点である.いずれにおいても医学的リハビリテーションが担う役割は甚大である.神経障害を伴わない骨折であれば,骨癒合が得られれば概ね良好な機能的改善が期待できるため,代償的アプローチよりも機能の改善を重視する.近年ではこれらと同時に,いかに固定や安静の期間を短縮させるかが骨癒合後の機能障害を防ぐうえで重要視されるようになった.
本稿では高齢者に多い骨折を中心に,骨折治療の基本と骨折患者に対するリハビリテーションの概要について,最新の知見を踏まえて述べる.
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