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特集 整形外科における術後リハビリテーションの日米(欧)比較
手の外科―神経手術
Rehabilitation following peripheral nerve surgery in comparison between Japan and other countries.
岡島 誠一郎
1
,
平田 美幸
2
,
小橋 裕明
2
,
平川 永徳
2
,
平澤 泰介
2
,
久保 俊一
2
Seiichiro Okajima
1
,
Miyuki Hirata
2
,
Hiroaki Kobashi
2
,
Eitoku Hirakawa
2
,
Yasusuke Hirasawa
2
,
Toshikazu Kubo
2
1京都府心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院整形外科
2京都府立医科大学大学院医学研究科運動器機能再生外科学
1Department of Orthopaedics, Kyoto Prefectural Rehabilitation Hospital for the Disabled
2Department of Orthopaedics, Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
末梢神経
Keyword:
末梢神経
pp.941-945
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100905
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末梢神経損傷の診断と分類
末梢神経損傷の診断は詳細な現病歴の聴取のうえに,視診あるいは触診などの理学的診断を行う.さらに末梢神経損傷の診断にかかせないのが,知覚・運動機能検査である.知覚機能の評価のために,2PD検査,S-Wテスト,pinprick検査,あるいは音叉などの特殊な検査を行う.運動機能の評価のために握力計,ピンチ計あるいは徒手筋力テストなどを行う.また,自律神経機能の検査として発汗テスト,wrinkleテスト,あるいはサーモグラフィーなどを施行し,評価を行う.
末梢神経の絞扼性神経障害は外来において比較的診察する機会が多い疾患であるが,手術を必要とする末梢神経損傷は,骨折あるいは筋・腱損傷を伴った比較的大きな外傷によることが多い.末梢神経損傷の治療に際しては重症度の分類を的確に行い,病態を把握しておくことが大事である.末梢神経損傷の分類に関してはSeddonによる機能分類がよく知られており,この分類に従い損傷の程度を把握したうえで,治療方針を決定することが多い.Seddonは神経損傷をneurapraxia,axonotmesis,neurotmesisの3型に分類し,Sunderlandはこれをさらに詳しく5段階に分類した.近年,Mackinnonらはさらに詳しく6型に神経損傷を分類している.
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