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特集 整形外科における術後リハビリテーションの日米(欧)比較
人工関節手術―股関節
Comparison of rehabilitation for total hip arthroplasty in Japan and The United States of America
川那辺 圭一
1
,
田村 治郎
1
,
清水 基行
1
,
中村 孝志
1
,
神先 秀人
2
Keiichi Kawanabe
1
,
Jiro Tamura
1
,
Motoyuki Shimizu
1
,
Takashi Nakamura
1
,
Hideto Kanzaki
2
1京都大学医学部整形外科
2京都大学理学療法部
1Department of Orthopedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
2Department of Physical Therapy, Kyoto University
キーワード:
人工股関節
,
包括医療
,
クリニカルパス
Keyword:
人工股関節
,
包括医療
,
クリニカルパス
pp.912-915
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100899
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はじめに
筆者の一人(川那辺)が研修医時代の20年前,人工股関節手術の入院期間は約3か月であった.手術の1~2週間前に入院し,術後はトーマススプリント装着での2週間の床上安静,そして完全荷重負荷期間が8~12週あり,以後,部分荷重を開始していった.現在に至るまでに徐々にリハビリテーション開始時期が早くなり,現在では術後3日で車椅子,4日目より歩行訓練を開始し,4週で退院というスケジュールである.早期にトイレへの独力移動ができるため,患者の評判は良い.しかし,米国においてはDRG/PPS(Diagnosis-related group prepayment system),すなわち,包括医療が1984年に開始されて以来,入院期間は以前よりさらに短縮され平均5日(3~10日)と報告されている.患者にとって入院期間は短ければ良いというものではないが,日米の格差の原因は何かを考察してみた.
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