巻頭言
リハビリテーション医の滲透度
園田 茂
1
1藤田保健衛生大学七栗サナトリウム
pp.105
発行日 2003年2月10日
Published Date 2003/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100742
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私はリハビリテーションの教育を関東で受け,育ちました.平成12年から東海(愛知・三重)に移り,現在に至ります.近隣の他科の先生方やコメディカルの皆さんと,私が会った時の印象の違いをお話ししたいと思います.
関東の大学にいた時は,自分の存在(リハビリテーション医)を疑うことはあまりありませんでした.東海に来て,かなり話が変わってきました.特にリハビリテーション医が低頻度に訪れる病院では,来院時どのようにリハビリテーション医が臨床に加わったらよいか,その計画を立てるのに苦労します.他科の先生方はリハビリテーション医に「相談」するという感覚/習慣があまりなく,また,コメディカルの皆さんは不安げに戦々兢々としてしまいます.極論ですが,関東ではリハビリテーション医という存在は,役立つかどうかは別として,職種として認知されていました.一方,東海では,動物園で舶来の生き物を見るような接し方なのです.何をしてくれるのかわからない,どう扱って良いのか困ってしまう,遠めに取り巻いているだけとなってしまいます.
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