一頁講座 障害児の日常生活用具
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高橋 秀寿
1
,
斎藤 克美
1
1国立成育医療センターリハビリテーション科
キーワード:
バギー
,
ティルティング
,
リクライニング
Keyword:
バギー
,
ティルティング
,
リクライニング
pp.1199
発行日 2004年12月10日
Published Date 2004/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100688
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重度心身障害児は,以前は施設に入所する場合が多かったが,最近はポータブルの人工呼吸器が開発され,在宅で生活可能な症例が増えている.しかし,医療機関や療育施設への通院・通所の頻度が増え,一方で,小児病院が統廃合され,療育施設も減少しているなかで,自動車での移動が必要になると,車椅子・バギーも,より軽量で折りたたみができ,さらに長時間の使用による障害児の疲労を緩和するためにリクライニングやティルティングが可能なものが必要となってくる.
そのような目的に合致したバギーとしては,MIU(有薗製作所),RVポケット(きさく工房),Rodio(昭和貿易),PIXI,ITO(共にPacific Supply),PIGLEO(日進医療器),BUDDY(OXエンジニアリング),キンバスプリング(オットーボック・ジャパン)などがある.
MIU(図1)は小児用の「マルチ・ポジショニング・バギー」として開発された国産のバギーである1).ティルティング,リクライニング,エレベーティングなどの調節ができ,背もたれを水平に倒すと乗ったままオムツ交換が可能である.さらに,折りたたむと車のトランクに簡単に収納できる.さらに,日よけ,4点式シートベルト,オムツ入れなどのオプションもついている.
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