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実践講座 リハビリテーションにおける精神症状への対応・1【新連載】
抑うつ状態
Treatment for the depressive patients in rehabilitation.
先崎 章
1
Akira Senzaki
1
1埼玉県総合リハビリテーションセンター神経科
1Department of Neuropsychiatry, Saitama Prefectural Rehabilitation Center
キーワード:
うつ
,
大うつ病
,
抑うつ状態
,
SSRI
Keyword:
うつ
,
大うつ病
,
抑うつ状態
,
SSRI
pp.357-364
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100509
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はじめに
抑うつ状態への対応で重要なことは,治療可能な抑うつ状態を判別して,その者に適切な治療や対応をすることである.抑うつ,うつ(depression)は原因別に,表1のように分けられる.リハビリテーションの患者では,(1)内因性,(2)反応性,(3)身体因性,(4)神経症性のすべての可能性がある.抗うつ剤が著効するのは,(1)内因性うつの場合である.一方,(4)神経症性うつの場合に抗うつ剤はあまり効果なく,障害適応に向けてチーム医療を有効に機能させることが抑うつ状態からの回復を促進する.当初は,(1)~(4)のどれなのかが判別できないことが多い.そこに対応の難しさがある.
本稿では,抑うつ状態がリハビリテーションにおいてどのような点でマイナスなのか,抑うつ状態がいかなる理由で多いのかを今一度確認し,抑うつ状態の鑑別,対応について述べる.
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