Japanese
English
講座 関節拘縮のリハビリテーション・6
生体医工学と関節拘縮の治療
Biomechanics and treatment for contractures of joint.
三浦 裕正
1
Hiromasa Miura
1
1九州大学病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, Kyushu University Hospital
キーワード:
関節拘縮
,
生体医工学
Keyword:
関節拘縮
,
生体医工学
pp.1161-1165
発行日 2006年12月10日
Published Date 2006/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100430
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はじめに
関節拘縮とは関節内外の軟部組織の癒着や短縮,伸展性の低下により関節可動域の制限をきたした状態を指し,一般的には他動的に可動性がない場合を強直,多少とも可動性のあるものは拘縮とすることが多い.このように,メカニカルな要因によって可動域が減少する関節拘縮の病態解明や治療法開発には,本来,生体工学的観点からのアプローチが重要かつ不可欠である.しかしながら,これまで癒着形成のメカニズムに関する基礎的研究は,主に外科手術における腹膜癒着を対象として,病理組織学的評価を主体に行われており,定量性のある工学的評価が十分なされてきたとは言い難い.
本稿では,生体工学的観点から関節拘縮の病態について考察し,われわれが行ってきた関節および腱の癒着形成と拘縮治療に関する基礎的研究について紹介する.
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