Japanese
English
調査
GaitSolutionのモニター使用評価―2.使用者の主観的評価を中心として
Questionnaire survery in GaitSolution use:subjective assessment by users
山本 澄子
1
,
萩原 章由
2
,
溝部 朋文
2
,
横山 修
3
,
安井 匡
4
Sumiko Yamamoto
1
,
Akiyoshi Hagiwara
2
,
Tomofumi Mizobe
2
,
Osamu Yokoyama
3
,
Tadashi Yasui
4
1国際医療福祉大学大学院
2横浜市脳血管医療センター
3神奈川リハビリテーション病院
4川村義肢株式会社
1International University of Health & Welfare
2Yokohama Stroke and Brain Center
3Kanagawa Rehabilitation Hospital
4Kawamura Gishi, Co Ltd
キーワード:
片麻痺者
,
短下肢装具
,
使用者
,
主観的評価
Keyword:
片麻痺者
,
短下肢装具
,
使用者
,
主観的評価
pp.1087-1091
発行日 2006年11月10日
Published Date 2006/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100415
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はじめに
片麻痺者の装具歩行に関しては,主に歩行分析の手法を用いた客観的な評価によって数多くの研究が行われている1-7).これらは歩行速度,時間距離因子,関節角度,関節モーメント,動作筋電図などの分析であり,過去に装具歩行時の使用者自身の評価について調べた研究はほとんどみられない.
筆者らは,片麻痺者の装具歩行の分析にもとづき歩きやすさを追及した装具GaitSolution(以下,GS)を開発した8).GSの特徴は,立脚初期における背屈筋の遠心性収縮の補助のための底屈制動の力を使用者の状態によって調節できることである.筆者らは歩行分析によって,底屈制動を調節できる装具の使用により歩行速度と歩幅が増加,下肢関節の動きが改善し,立脚期のアライメントや体幹の動きにも改善がみられることを示した9-13).これらの結果より,歩行分析による客観的評価結果からはGSが当初の目的である歩きやすさをある程度満たしていると考えられる.しかし,従来の研究と同様に,GSの使用時に使用者自身がどのように感じているかについては十分明らかにされていない.
今回,全国34か所14)の施設の協力をいただき,GSのモニター使用評価を実施した.モニター使用時には対象となる使用者の基本情報,歩容,GSの効果,使用者の主観的評価などについてアンケートを実施した14).ここではアンケート結果より,GSを使用した使用者の主観的評価に関する回答を示し,とくに使用者の「歩きやすい」といった評価がどのような歩容に結びついているかを明らかにするための分析を行った.
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