Japanese
English
特集 ハイリスク状態のリハビリテーションアプローチ
心不全
Heart failure.
牧田 茂
1
Shigeru Makita
1
1埼玉医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical School
キーワード:
運動療法
,
モニタリング
,
トレーニング効果
Keyword:
運動療法
,
モニタリング
,
トレーニング効果
pp.435-439
発行日 2006年5月10日
Published Date 2006/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100299
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はじめに
虚血に対する薬物療法の進歩,冠危険因子への管理の徹底,有用なモニタリングの開発,加えて再灌流療法の発展によって,冠動脈疾患患者は20~30年前より格段に予後が改善した.しかしながら,生存率があがる一方で,重症化する患者や併存疾患をもつ患者も増加し,とくにうっ血性心不全として知られている心不全有病率を増加させることになった.冠動脈疾患は心不全のもっとも多い原因疾患となり,アメリカでは200万人が心不全に罹患し,毎年40万人が新たに心不全と診断されている.心不全の5年生存率は50%台と言われており,心臓死の主要な原因として心筋梗塞を超えている.また,心不全は入院日数が長く,再入院率も高い.わが国の状況もアメリカと同じ状況になりつつある.
このような背景から,心不全に対するリハビリテーションは重要と考えられるが,運動療法は心臓へのストレスを伴うため慎重に進めていかねばならない.
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