Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ミリオンダラー・ベイビー」―イーストウッドは時代に喧嘩を売ったのか?
二通 諭
1
1千歳市立北進中学校
pp.687
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100144
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まさか寝たきり障害者の安楽死を描いた作品とは思わなかった.アカデミー主要4部門受賞の「ミリオンダラー・ベイビー」(監督・主演/クリント・イーストウッド)のことだ.
小出しに流されていた映像情報では,どうみてもボクシング映画であった.実際,始まりから三分の二くらいまではボクシングにまつわるシーンで構成されており,ワケあり人物を配した熱血スポーツものとして楽しむことができる.イーストウッドがこれはボクシング映画ではないとどこかで語っていたとしても,それはせいぜい人間の絆とか愛を描いたといった類の宣伝用の常套文句へ流しこむための枕言葉だろうと思っていた.
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