にっぽんふうぞく裁断
売られる自然・人間らしさ・生きがい
亀谷 悟郎
pp.122-123
発行日 1970年11月1日
Published Date 1970/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917676
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消えつつある自然
住宅地や別荘地が売られるとき,“太陽がいっぱい”“緑が絶えない”“空気が澄んでいる”など,“自然”が“自然らしく”存在することが,このうえない価値として強調されている。いつごろからかはっきりしないが,最近こういった強調が非常に目立つ。“自然さ”が売る価値の高いものとなったことを,住宅業者が知っていて使っているのだ。
いままで,太陽と空気と空と緑などというものの価値を売ろうというような考えは少なかった。「交通至便」が多かった。
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