一頁講座 障害児の日常生活用具
伝える
和泉 千寿世
1
,
小池 純子
2
1横浜市総合リハビリテーションセンター福祉医療部通園療育課
2横浜市総合リハビリテーションセンター福祉医療部
キーワード:
AAC(Augmentative and Alternative Communication)
,
VOCA(Voice Output Communication Aids)
Keyword:
AAC(Augmentative and Alternative Communication)
,
VOCA(Voice Output Communication Aids)
pp.88
発行日 2005年1月10日
Published Date 2005/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100013
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- 文献概要
コミュニケーションにおいて理解,表現面に重度の障害がある人々に代償的手段でコミュニケーションの改善をはかる方法としてAAC(Augmentative and Alternative Communication)がある.AACには身ぶりなどの身体を用いる非補助系手段と,コミュニケーションボードやブックなどの身体以外の何らかの媒体を用いる補助系の手段がある.ここでは補助系の手段のなかで音声系の会話エイドであるVOCA(Voice Output Communication Aids;音声出力コミュニケーションエイド)について紹介する.
VOCAには録音音声方式と合成音声方式の2種類がある.録音音声方式は1つのスイッチで1つのメッセージを録音・再生できるもの〔ビッグマック(R):Ablenet(USA)〕から,複数のキーがあり,キーの組み合わせで100以上のメッセージを録音し,必要に応じてその音声を再生できるもの〔マルチレベルメッセージメイト(R):Words+(USA)〕まである.複数キーのもののなかには,スイッチの切り換え操作〔テック/トーク(R):AMDi(USA)〕やシートの交換〔VOCAフレックス(R):Falck(Norway)〕(図上段),液晶画面にタッチする〔ダイナモ(R):DYNAVOX(USA)〕ことで場面の切り換えが可能なものもある.キー入力の操作が困難な子どもには,外部スイッチが接続できるVOCA〔ミニメッセージメイト(R):Words+(USA)など〕(図下段)は有効である.
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