Close-up NICU
NICUにおける予防的視点—早産児における位置的頭蓋変形の予防
内尾 優
1
Yuu UCHIO
1
1東京医療学院大学保健医療学部リハビリテーション学科
キーワード:
位置的頭蓋変形
,
変形性斜頭症
,
早産児
,
Argenta分類
,
tummy time
Keyword:
位置的頭蓋変形
,
変形性斜頭症
,
早産児
,
Argenta分類
,
tummy time
pp.1216-1221
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203218
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近年,新生児医療の進歩とともに早産・低出生体重児の新生児死亡率は低下し,生存退院数が増加している1,2).そのなかでも体重1,500g未満で出生した極低出生体重児や在胎期間28週未満の超早産児は増加傾向にある.極低出生体重児や超早産児は,正期産児に比し脳性麻痺や発達障害などの神経学的予後のリスクが高いこと,発達全般が遅延すること,医療的ケアが必要になる頻度が高いなど長期的な障害や合併症の問題を有している3,4).その問題の一つとして,早産・低出生体重児において生じ得る位置的頭蓋変形が挙げられる.
位置的頭蓋変形とは,乳児の頭蓋がある一定以上に外因により変形した状態をいう.最近では,長期的な運動発達や歯の噛み合わせ,視野との関連が指摘されており,位置的頭蓋変形は見た目の問題,単なる乳幼児期の一過性の問題として捉えることができなくなっている.
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