連載 臨床実習サブノート 臨床実習で技術のステップアップをめざそう・第4回
評価③ 協調運動機能検査,バランス検査
田中 和彦
1
Kazuhiko TANAKA
1
1一宮西病院
pp.857-861
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203130
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はじめに
臨床実習において理学療法評価は学生が実施可能な基本技術の水準で,「水準Ⅰ」の「実施」です.指導方法は,水準Ⅰの実施項目であっても最初は臨床実習指導者の実施を見て説明を受ける見学,一部介助の共同参加,そして臨床実習指導者のもとでの実施の手順を踏むことで学生の理解を深めて成功体験へとつながります.水準Ⅰでも患者の状態や学生の成長に合わせた指導が必要です.
協調運動機能とは,「動作に対して運動に関与する筋群の調和がとれた働きにより,運動を円滑かつ正確に遂行する能力」です.協調運動は,固有感覚系,小脳系,錐体路・錐体外路系などが関与します.その一部が障害されると円滑な運動が行えなくなります.評価は主に座位や背臥位で行い,評価手技が定められています.本稿では臨床実習の協調運動機能検査の指鼻指試験を用いて,学生と臨床実習指導者が臨床参加型実習の理解を深め,相互によりよい臨床実習を展開できるように,そのポイントを解説します.
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