Japanese
English
報告
超音波画像診断装置を用いた肩峰下における大結節通過時の肩甲上腕関節角度の検討
Ultrasound investigation of the scapulohumeral angle when the greater tubercle passes through the subacromial space
為沢 一弘
1
,
小野 志操
2,3
,
佐々木 拓馬
1
,
永井 教生
2
Kazuhiro TAMEZAWA
1
,
Shiso ONO
2,3
,
Takuma SASAKI
1
,
Norio NAGAI
2
1烏丸御池整形外科クリニック理学療法部
2京都下鴨病院理学療法部
3株式会社運動器機能医科学インスティチュート
キーワード:
肩峰下インピンジメント
,
肩甲上腕関節
,
肩峰床面距離
Keyword:
肩峰下インピンジメント
,
肩甲上腕関節
,
肩峰床面距離
pp.733-737
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202714
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要旨 【目的】上腕骨大結節骨折や腱板修復術後の理学療法では,肩関節屈曲・外転時に大結節が肩峰下を通過する角度を知ることが重要であるが,肩甲帯マルアライメントがこの角度に影響するかは不明である.今回,肩峰下の大結節通過角度と屈曲・外転の差,肩甲帯肢位が通過角度に変化を及ぼすのか否かを検討した.【方法】対象は,健常者10者20肩とした.仰臥位にて大結節の肩峰下通過時の屈曲・外転角度および肩峰床面距離(acromion-floor distance:AFD)を測定した.屈曲と外転の通過角度の差と,AFDが通過角度に影響するかをAFD中央値で2群に分けて各項目を比較検討した.【結果】大結節の通過角度は屈曲時のほうが有意に大きかった.AFDと通過角度の間には負の相関を認めた.AFDの大小で分けた2群間でも各項目で有意差を認めた.【結論】若年健常者を対象として行った本研究では,関節可動域練習は屈曲方向で,かつ肩甲骨を良肢位としたうえで実施するほうが安全であることが示唆された.
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