Japanese
English
臨床経験
肩峰下インピンジメント症候群を続発した三角筋拘縮症の1例
A Case of Deltoid Contracture Associated with Subacromial Impingement
金治 有彦
1,2
,
小川 清久
1
,
浪花 豊寿
1
Arihiko Kanaji
1,2
1慶應義塾大学医学部整形外科教室
2荻窪病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
deltoid contracture
,
三角筋拘縮症
,
intramuscular injection
,
筋肉内注射
,
subacromial impingement
,
肩峰下インピンジメント
Keyword:
deltoid contracture
,
三角筋拘縮症
,
intramuscular injection
,
筋肉内注射
,
subacromial impingement
,
肩峰下インピンジメント
pp.829-831
発行日 1997年7月25日
Published Date 1997/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908335
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抄録:少量の筋肉内注射で発生し,肩峰下インピンジメント症候群を続発した三角筋拘縮症の1例を報告する.症例は48歳の女性.6回の筋肉内注射を受け,初回注射から3週間後に右三角筋後方の安静時痛が出現し,8カ月後内転時の肩峰下インピンジメントによる疼痛が生じた.MRIで三角筋内に1cm径の楕円形低信号域を認めた.三角筋部分切除,前肩峰切除術を施行し,術後1年半の現在,すべての症状は消失している.成人の三角筋拘縮症は少量の注射で発生することは稀であり,肩峰下インピンジメント症候群を続発した報告はない.本症成人例の特徴ともいえる疼痛の一因として,肩峰下インピンジメント症候群を念頭に置かなければならない.
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