Close-up 非侵襲的脳刺激 NIBS
GVS 電気前庭刺激
松木 明好
1
Akiyoshi MATSUGI
1
1四條畷学園大学リハビリテーション学部理学療法学専攻
キーワード:
前庭
,
電気刺激
,
リハビリテーション
Keyword:
前庭
,
電気刺激
,
リハビリテーション
pp.80-82
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202182
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電気前庭刺激(GVS)とは
電気前庭刺激(galvanic vestibular stimulation:GVS)とは,両側もしくは片側乳様突起上に刺激用電極を貼付して通電する(図a)ことで,前庭一次神経における発火頻度を極性依存的に変化させ,身体運動,眼球運動,頭部変位知覚等を誘発するものである1).これまで矩形波や正弦波,ノイズを付加した波形パターンなどの適用が報告されている(図b).
最も代表的な波形パターンである矩形波刺激は,強度0.5〜4mA程度の微弱かつ,100ミリ秒程度のごく短時間の通電でも閉眼立位者の身体を陽極方向に,かつ頭部方向依存的に動揺させることができる(図c).これは,陰極方向への頭部運動で生じる前庭からの信号に対する応答として解釈されている1).
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