Close-up 非侵襲的脳刺激 NIBS
tDCS 経頭蓋直流電気刺激
山口 智史
1
,
松田 雅弘
1
,
藤原 俊之
1,2
Tomofumi YAMAGUCHI
1
,
Tadamitsu MATSUDA
1
,
Toshiyuki FUJIWARA
1,2
1順天堂大学保健医療学部理学療法学科
2順天堂大学医学部リハビリテーション医学
キーワード:
非侵襲的脳刺激
,
電気刺激
,
リハビリテーション
Keyword:
非侵襲的脳刺激
,
電気刺激
,
リハビリテーション
pp.75-79
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202181
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はじめに
経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct current stimulation:tDCS)は,頭皮上に貼付した刺激電極から1〜2mA程度の微弱な直流電流を3分から30分程度通電することで,頭蓋内の脳皮質の神経活動を高めるもしくは低下させることができる1).この特性を利用して脳活動を変調することで,中枢神経疾患後の運動機能や感覚機能,認知機能などのリハビリテーションの効果を促進することが期待されている.
現在,tDCSの効果を明らかにするための基礎的および臨床的研究が世界中で盛んに行われている.本稿では,これまで明らかになってきた知見からtDCSの効果メカニズム,適応と禁忌,臨床応用の可能性について解説する.
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