連載 とびら
人に触れない理学療法
佐藤 春彦
1
1北里大学医療衛生学部
pp.737
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201958
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雑誌の記事は,執筆から掲載までタイムラグがある.そして,執筆時と掲載時では,社会状況が大きく異なることだってある.執筆者がおもしろおかしく書けたと思った原稿も,社会が落ち込んでいるときに読者に届けられれば,「不謹慎」と受け止められるかもしれない.そして,この原稿と向き合っている2020年3月はまさにその先の状況が読めない,新型コロナウイルスで世界全体が不安に包まれているときにある.
学校が休校になり,イベントが中止され,外出は自粛,マスクは店頭から消えている.院内感染もあちこちで報告されている.患者さんと密に接する理学療法場面は感染発生リスクの高い状況でもある.そこで,「もしも密接場面をつくらず理学療法を行うとしたら」という想定のもと,「人に触れない理学療法」が可能かを考えてみたい.
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