Japanese
English
原著
女性の骨盤形態と変形因子の検討—経腟分娩が与える影響
The investigation of female pelvic form and transformation factors: the effect of vaginal delivery
増田 一太
1,2
,
笠野 由布子
3
,
西野 雄大
4
,
野中 雄太
4
,
河田 龍人
4
Kazuto Masuda
1,2
1国際医学技術専門学校理学療法学科
2立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構
3中部学院大学看護リハビリテーション学部理学療法学科
4いえだ整形外科リハビリクリニックリハビリテーション科
キーワード:
骨盤形態
,
骨盤外計測法
,
骨盤のねじれ
Keyword:
骨盤形態
,
骨盤外計測法
,
骨盤のねじれ
pp.627-632
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201582
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要旨 【目的】経産婦と未産婦の骨盤形態の実態と分娩の骨盤形態への影響度について判別分析を用いて調査した.【方法】20〜40歳の87名の健常女性を対象とした.対象者の内訳は,経腔分娩を経験した37名(vaginal delivery;VD群)と,未産婦50名(nulliparity;N群)とした.統計は,判別分析を用い骨盤のねじれの有無を従属変数とし,一般身体計測値,骨盤外計測値,分娩経験の有無を独立変数とし実施した.【結果】骨盤ねじれはVD群のほうがN群と比較し有意に強かった.また骨盤のねじれは,VD群86.5%,N群68.0%に認めた.判別分析の結果,正準判別関数指数は年齢と分娩経験の有無が選択された.【結論】骨盤のねじれの発生には,骨盤への経年的な負荷と経腟分娩の経験が関与することがわかった.骨盤への負荷は,妊娠期から分娩後の不安定期や月経期に生じる機械的ストレスが発生増強因子となる可能性が示唆された.
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