特集 帝玉切開--最近の動向
帝王切開と経腟分娩—その母児に与える影響
安水 洸彦
1
1山梨医科大学産婦人科学教室
pp.455-460
発行日 1988年6月25日
Published Date 1988/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207396
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帝王切開の安全性は,現在では広く認められ,それとともに帝王切開の適応も拡大され,その頻度は年々増加する傾向にある。
言うまでもなく,一般的には帝王切開分娩より経腟分娩のほうが生理的であり優れているのは当然のことである。一部の妊娠,分娩時の異常事態において,経腟分娩を追求した場合に母児がこうむるデメリットが,帝王切開によるデメリットより大きいと判断されたときに,はじめて帝王切開が実施される。しかし,帝王切開の安全性が確立するにつれて,ややもすれば帝王切開に含まれるデメリットが軽視されがちとなる傾向がうかがえる。
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