入門講座 困難への対応—経験者に学ぶ・1【新連載】
患者・家族とのコミュニケーションの悩み—急性期病院で起こる患者・家族とのコミュニケーションの悩みへの対応/患者からのクレームに対応する—回復期リハビリテーション病棟/患者・家族とのコミュニケーションの難しさと対処法—精神科領域
田村 幸嗣
1
,
濱崎 寛臣
2
,
金子 努
3
Kouji Tamura
1
,
Hiroomi Hamasaki
2
,
Tsutomu Kaneko
3
1宮崎善仁会病院リハビリテーション部
2熊本機能病院総合リハビリテーション部
3県立広島大学保健福祉学部
キーワード:
コミュニケーション
,
気配り
,
接遇
,
クレーム対応
,
ズレの認識
,
意図的面接
Keyword:
コミュニケーション
,
気配り
,
接遇
,
クレーム対応
,
ズレの認識
,
意図的面接
pp.489-495
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201550
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
コミュニケーションの難しさは,同じことを伝えたつもりでも対象者の受け取り方は十人十色であることにある.こちらが正しいと感じていても,相手の価値観や常識,心理状態によって受け取り方は変わってしまう.
急性期病院では,術後の早期離床を図りたいが,痛みや不眠,恐怖心によって患者に治療を断られることを経験する.治療者の思いが十分に伝わらないまま理学療法を進めていくと信頼関係に溝が生じてしまう.患者の気持ちに早期に気づき,適切に対応する能力が円滑な理学療法を行ううえで重要となる.これらの対応について心がけていることや具体的な対応方法を,実際の症例を通して述べていく.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.