特集 生涯学習—卒前教育との連動と発展性
理学療法における生涯学習の展開—教育機関での取り組み
2.生涯学習との連動を意識した卒前教育と大学院高度専門職業人プログラムの紹介
大西 秀明
1
Hideaki Onishi
1
1新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
キーワード:
Lab
,
多職種連携
,
大学院教育
,
レジデント制度
Keyword:
Lab
,
多職種連携
,
大学院教育
,
レジデント制度
pp.1022-1025
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201362
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はじめに
理学療法士が専門職としてその社会的地位を確立するためには,高い自律性と倫理感,社会のニーズを察して要請に応える態度,社会が必要とする新たな情報や解決策の創造と実践が重要であると言われている1).このためには,協会および学会としての機能・役割の充実と,個々人の継続した知識・技能の向上(生涯学習)に対する意欲と利他的奉仕2)の精神が不可欠である.
充実した生涯学習への展開を見据え,自律した専門職としての理学療法士を育成するために,理学療法士養成教育機関においては,学生に対して「専門的な知識・技術」を教授するだけでなく,幅広い教養を教授するとともに,「専門職」としての倫理観や利他的奉仕の精神を涵養することと,知的好奇心を刺激し,積極的に学術活動に参加したいと思う精神や科学的思考力,新しく創造する力,生涯を通して学習しようとする意欲,課題発見・解決能力,コミュニケーション能力,他職種を理解し尊重する精神などを育むことが大切である.本稿ではこれらを意識して,筆者が所属している新潟医療福祉大学(以下,本学)での取り組みを紹介する.
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