特集 低栄養/摂食嚥下機能障害と理学療法
周術期患者の栄養障害と摂食嚥下機能障害への配慮
柳田 賴英
1,2
,
森脇 元希
1
,
神津 玲
2,3
Yorihide Yanagita
1,2
1総合病院聖隷三方原病院リハビリテーション部
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科内部障害リハビリテーション学分野
3長崎大学病院リハビリテーション部
キーワード:
手術侵襲
,
異化亢進
,
ICU-acquired swallowing disorders
,
ICU-ASD
,
ICU-acquired weakness
,
ICU-AW
Keyword:
手術侵襲
,
異化亢進
,
ICU-acquired swallowing disorders
,
ICU-ASD
,
ICU-acquired weakness
,
ICU-AW
pp.123-130
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201111
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はじめに
周術期とは,一般に入院,麻酔,手術,回復といった,患者の術中だけでなくその前後を含めた一連の期間を指す.現在,理学療法における周術期の介入は整形外科,脳神経外科から心臓血管外科や消化器外科,呼吸器外科など多岐にわたっているが,すべてに共通することは,対象者の高齢化に伴って複数の併存疾患や認知症,サルコペニアなど老年症候群を持ったハイリスク症例に対しても手術が行われる機会が増えたことである.これら老年症候群には栄養障害(低栄養)も含まれ,その影響は多大である.
本稿では,周術期理学療法の実施にあたって必要となる栄養障害と摂食嚥下障害の基礎知識について概説する.
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