入門講座 症例を担当するということ・8
上司を活かす
池村 健
1
Takeshi Ikemura
1
1博愛記念病院リハビリテーション部
キーワード:
上司と部下の視点
,
臨床推論
,
コミュニケーション
Keyword:
上司と部下の視点
,
臨床推論
,
コミュニケーション
pp.961-967
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200695
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はじめに
「上司を活かす」—この言葉に,なにやら畏れ多いイメージを抱く方も少なくないでしょう.若い理学療法士にとっては,上司は自分たちに指示を出す立場であって,上司を活用するなんてとんでもない,と思う方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
超高齢社会に突入し,医療・介護においてリハビリテーションの重要性が高まる昨今,診療報酬制度においてもアウトカム評価が導入されるなど,私たち一人ひとりの理学療法士に求められる結果と責任もますます高まっています.対象者へのチームアプローチはもはや当たり前という時代において,経験の少ない若い理学療法士が理学療法の効果を最大限高めるためには,上司に力になってもらうことも重要です.しかし,普段からかかわりが多くない上司とどのようにコミュニケーションをとればよいのでしょうか? またその上司に何を頼り,何を相談し,何を提案していけばよいのでしょうか?
本稿ではこれまであまり考えたことがないかもしれない「上司を活かす」というテーマについて,実際の現場の意見も加えながら述べさせていただきます.若い理学療法士の皆さんが上司と接するうえでの何らかのヒントになれば幸いです.
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