連載 保健師のための行政学入門・3
なぜ上司はいつも席にいないのか?
吉岡 京子
1
1東京医科大学医学部看護学科地域看護学
pp.250-254
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200128
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上司がいつも会議に忙しい理由
病棟勤務時代,管理師長は勤務表を作成したり,管理者会議に出席したりしていることが多く,なかなか病棟で会うことは少なかった。行政で働いてみると,直属の上司(係長)もとても忙しかったが,努めて自席にいて私たち部下の相談にのってくれていた。ところが,さらにその上席の課長は,1日中さまざまな会議に出席するためにほとんど不在という場合も多かった。
このため,何か課長に相談しなければならない事態が発生しても,「課長が不在」ということが多い。課長と話をするためには,まず課長の本日のスケジュールを確認する。具体的には,オンラインのスケジュール表で,課長はどの会議に行っていて何時頃終わり課に戻ってくるかなどを把握する。定例の部課長会や保健所長・課長会議以外に,議会シーズンになると答弁検討など,会議はさらに増加し,ますます課長と話す時間を取ってもらうのは難しくなる。行政の課長に時間をもらうことは,大変なことだという印象をもっている。
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