書評
―奈良 勲・内山 靖編集―「図解 理学療法検査・測定ガイド」
富樫 誠二
1
1大阪河﨑リハビリテーション大学リハビリテーション学部
pp.474
発行日 2006年6月15日
Published Date 2006/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102546
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理学療法は「評価に始まって評価に終わる」と言われる.これは理学療法にとって評価がいかに大切であるかを表現しているフレーズである.理学療法において,より的確な評価をするためには,まずその基礎となる検査・測定に習熟することが重要である.そして検査・測定を実施するには基本的知識だけでなく基本的臨床技能が求められる.常々,理学療法を実施する上で,検査・測定に関する臨床的視点からの知識と技能をエッセンスにしてまとめたコンパクトな書物が欲しいと思っていた.そのような折,奈良 勲教授,内山 靖教授の編集によって待望の「図解理学療法検査・測定ガイド」が刊行されたことは喜ばしい.
本書の内容をみると,理学療法検査・測定に必要な項目が実に広く網羅されていることに驚く.まず冒頭の第Ⅰ部では,検査・測定の基本的考え,検査・測定の進め方が提示されている.それを読むと編者らが本書を企画した意図や編集の流れが,なるほどと理解できる.検査・測定項目の一覧表が頁の最初に掲載してあるので必要な項目をすぐ紐解くことができるようになっている.
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