書評
―森山英樹(編集)―「理学療法研究の進めかた―基礎から学ぶ研究のすべて」
伊藤 俊一
1
1北海道千歳リハビリテーション学院
pp.743
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106727
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近年では大学院進学や留学の門戸が開かれ,多くの療法士がより詳細に基礎研究や臨床研究が行うようになった.しかし,依然として基礎研究と臨床研究に乖離があるとも言われている.特に理学療法は臨床研究をベースに発展してきた学問であり,その機能的メカニズムや変化を多くの基礎研究と融合して解明しなければ,医学的,社会的にも認められない.すなわち,臨床研究で得た結果のメカニズムを基礎研究で解明・証明すること,さらに基礎研究での結果を臨床研究に応用することで,初めて基礎研究と臨床研究の乖離が埋まりEvidence Based Physical Therapy(EBPT)の構築につながる真の理学療法研究となる.
このたび,文光堂から出版された『理学療法研究の進めかた』は,前述した問題点が非常にわかりやすく整理されており,より具体的に研究活動の方向性とその実践を示してくれている研究を志す療法士必読の書である.
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