特集 股関節の運動機能と評価方法
バイオメカニクスからみた股関節機能と評価
村上 憲治
1
Kenji Murakami
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程スポーツ医学専攻
キーワード:
有限要素法
,
応力分布
,
骨関節構造・動作
Keyword:
有限要素法
,
応力分布
,
骨関節構造・動作
pp.585-591
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106686
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股関節は荷重関節であるため,常に力学的なストレスを受けている.また,構造的に個体差があり,さらに経年による形態的および構造的変化が生じるため,各世代に特有な障害が生じる.
小児期では,先天的な形態異常や脆弱な構造が障害発生の因子になることが多く1),この時期の問題が中年期以降の障害に影響を与えることも報告されている2,3).また,青年期ではスポーツ活動参加が要因になり発症する例が多く報告されている.中高年期以降では小児期の形態的異常やスポーツ活動参加,生活習慣にかかわる肥満が発症要因になると言われている変形性股関節の発症率が高く4~6),特に50歳台に発症率が高くなる1).さらに,高齢期になると転倒による大腿骨頸部骨折の発症が多く,特に70歳以降での発症が増加している7,8).
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