Japanese
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症例報告
小脳性認知情動症候群を呈する慢性期重度右片麻痺患者が歩行を獲得した1例―長下肢装具を用いたアプローチ
A severe case of chronic phase patients with right hemiplegia exhibit CCAS has acquired the walking:Approach using KAFO.
廣谷 和香
1
,
吉尾 雅春
1
,
橋本 康子
1
Waka Hirotani
1
1医療法人社団和風会千里リハビリテーション病院
キーワード:
慢性期
,
CCAS
,
長下肢装具
Keyword:
慢性期
,
CCAS
,
長下肢装具
pp.649-654
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106356
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要旨:今回,小脳性認知情動症候群および重度右片麻痺を呈し自宅復帰困難であった慢性期のくも膜下出血患者に対し,長下肢装具を用いた装具療法を実施した.結果,入院時は歩行不可であったのに対し,麻痺側下肢の支持性向上と内反尖足が抑制され,5か月後には短下肢装具での歩行を獲得した.また,全失語や遂行機能障害・情動抑制障害によるADLでの動作手順の未定着に対し,下肢装具の使用にて患者の内的環境を整え,前頭連合野の働きを整理し,手順の定着化を図った.それに伴って,トイレ動作などADLでの介助量軽減につながり,入院9か月後に患者および家族の希望であった自宅退院へ至った.
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