特集 症例報告
5P-症候群の理学療法経過
上杉 雅之
1
Uesugi Masayuki
1
1高槻市立療育園リハビリテーション科
pp.795-798
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105919
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
5P-症候群(Cri Du Chat症候群)は,仔ネコ様の泣き声,精神運動発達遅延,特異な顔貌を特徴とし,1963年にLejeuneら1)によって最初に報告された.その後German,Caperssonらにより5番染色体の短腕部分欠失に由来するものであることが確認され2),最近では,遺伝学の発達により5番染色体の短腕部分の欠失範囲と臨床症状の相関について報告3-5)されるようにまでなった.
しかし,多くの遺伝学的報告とは対照的に,5P-症候群に対するリハビリテーションの必要性は唱えられている2-7)ものの,理学療法的視点に立った報告はわずか3例8-10)にとどまっている.
本論文では,比較的良好な発達を示した5P-症候群の理学療法経過について報告する.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.