特集 医療の多様化とPOS―第15回日本POS医療学会報告
教育講演
POS医療のためのコミュニケーション教育
植村 研一
1
1浜松医科大学脳神経外科
pp.907-910
発行日 1993年11月30日
Published Date 1993/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900709
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はじめに
今,医療は,DOSからPOSへと,大きく変化して来ている1-4).これまでの医療は,医師がナースやパラメディカルの補助を得て,患者の疾患を診断・治療するという医師・疾患中心主義(Doctor/Disease Oriented System=DOS)の医療であった.これからは,患者を中心にして,医師とコメディカル(POSではパラメディカルとは言わない)がチームで,疾患のみでなく,患者の抱えるあらゆる問題をケアする患者・問題中心主義(Patient/Problem Oriented System=POS),さらには疾患を持たない健康人,国民の健康管理・増進をも目指す国民中心主義(People Oriented System=POS)というPOSの医療が展開されようとしている.それに伴って,インフォームド・コンセントやコミュニケーション教育の必要性が叫ばれるようになったのはなぜであろうか.
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