TREASURE HUNTING
地域のリハビリ発進基地をめざして―尾崎和洋氏(社会福祉法人聖風会千種川リハビリテーションセンター)
編集室
pp.495
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105586
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「縁は異なもの,味なもの」という格言は,男女の仲だけでなく人と職業との間にも当てはまりそうだ.尾崎和洋氏が理学療法士をめざして高知医療学院に入学したのは37歳,それまでは13年間,兵庫県の中学校で体育教師を務めていた.それが何故,理学療法士に?志望のきっかけが何とも面白いのである.
「公立病院に理学療法士が欲しいんだ.君は体育をしているのだから,リハビリのことはわかるだろう,やってみないか」とある日,町長から声を掛けられた.理学療法士の何たるかも知らないまま,大学病院の先生を紹介されて話を聞くと,これがまた何ともやり甲斐のある仕事,すっかりその気になってしまったそうだ.いつも困った時に行く「お寺」に出掛けて相談,「人助けだからやりなさい,学校にも合格しますよ」とのご託宣.奥さんからも「あんたが本気なら借金してでも行かしたる」と激励されたそうだ,町長も町長だな,という気がしないでもないが,奥さんの剛毅にもなかなかどうして感心させられたものだ.
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