特集 学際的分野での理学療法士の研究活動
理学療法学教育研究における現状と今後の展開方法
清水 和彦
1
,
松永 篤彦
1
,
三戸 香代
1
Shimizu Kazuhiko
1
1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
pp.315-321
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105301
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
いうまでもなく研究を行うにはそれなりの手続きが必要となり,研究目的は明確化される必要がある.既知の知識は整理され,問題点の具体的構造化を図らなければ,研究の方向性を誤ることとなる.また研究を進めるにあたって用いることのできる処理方法の開発が必要となり,逆にそのことによって研究は制限を受けることとなる.
一方,教育研究の対象はいわゆる“なまもの”であり,特に被検者に学生を用いた場合,学生に直接教育的にフィードバックがなされるように,教育的配慮が求められる.そのため研究対象の全体の把握は当然として,個別の変化をあわせて把握する手法が研究に求められる.
本文では,過去の理学療法学のなかで教育研究がどのようになされていたか,研究対象の分類を試み,全体像を見ながら個別の振る舞いも観測できる手法を紹介する.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.