特集 産業理学療法
我が国における産業保健の進歩
宇土 博
1
,
藤村 昌彦
2
,
吉永 文隆
1
,
伊澤 進
3
Udo Hiroshi
1
1広島大学医学部公衆衛生学教室
2広島大学医学部保健学科
3日新製鋼(株)呉製鉄所
pp.729-736
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105152
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1.はじめに
1972年に労働安全衛生法が公布され,初めて産業医の名称が法律的に定められた.それまでは,医師たる衛生管理者の名称が用いられていた.1996年,安全衛生法改正により産業医の資格要件が設定され,多くの医師が産業保健活動に参加する時代を迎えている.この4半世紀の間,産業保健は大きく変化・発展し,現在では産業活動に不可欠な存在になっている.
本稿では,産業現場で過去から現在に至るまで,どのような取り組みが行われてきたのか,ある事業所(鉄鋼業)におげる産業保健の展開1)を中心に述べる.
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