とびら
「川の流れのように」
大嶽 昇弘
1
1平成医療専門学院
pp.81
発行日 1998年2月15日
Published Date 1998/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105004
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この夏,家族5人で長良川へ出かけた.長良川は岐阜県中央部にはじまり,険しい急流の上流を経て,鮎つり,カヌーを楽しむ中流そして穏やかな流れとなり,伊勢湾にしずかに注ぐ下流まで変化に富む全長約150kmの美しい川である.今回,その上流から下流までを辿った.子どもたちが川遊びをしているのを眺めながら,ふと,その川の変化に一生に通ずるものを感じた.
私が病院勤務で対象としてきた多くは高齢者であった.その人生において多くを経験され,すでに大海も近い人々であり,私は多くを学ばせていただいた.私自身も人生の折り返し点を過ぎ,時に「人生」とか「一生」といったことを考えることがある.川の流れを人生と重ねてしまうのであろう.今私は駆け出しではあるが,若いPTを育てる教育の場にいる.学生達が将来どんなPTになるのだろうかと想像すると頼もしくなる.
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