あんてな
ケアマネジメントの新しい考え方
西澤 利広
1
1長野県介護センター
pp.588
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104970
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現在,高齢者介護の現場では「公的介護保険制度」を中心とした高齢者介護システムについて積極的な論議が行われており,とりわけケアマネジメントの成否が介護システムの鍵になるともいわれている.
ケアマネジメントについて広井1)は,ケアを担当ないし統括する職種(ソーシャルワーカー,保健婦など=介護専門員<ケアマネージャー>が,他の専門家による判定を参照しつつ,要援護者のニーズを総合的に評価し,もっとも適切なサービスの組み合わせ(ケアパッケージ)を「ケアプラン」の形で処方し,各種の保健・福祉サービスをプランにしたがって連携して提供する仕組みである,と説明している.また,ケアマネジメントの必要性が唱えられるようになった背景として,①施設から在宅・地域へ,という「脱施設化」の流れ,②地域でのサービスの「非集権的」性格,③医療・福祉横断的な「複数の」ニーズを持つ在宅要介護者の増加,④介護サービスの「縦割り」的状況の是正,⑤要介護者に対する社会的支援の重要性の認識の高まり,⑥費用適正化の要請,などを挙げている.
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