特集 かゆみ大全
【総論】
痒みの新しい考え方
生駒 晃彦
1
1ガルデルマ株式会社研究開発本部
キーワード:
interleukin(IL)-31
,
protease-activated receptor-2(PAR2)
,
オピオイド受容体
,
neurokinin-1受容体
,
神経因性瘙痒
Keyword:
interleukin(IL)-31
,
protease-activated receptor-2(PAR2)
,
オピオイド受容体
,
neurokinin-1受容体
,
神経因性瘙痒
pp.108-112
発行日 2013年2月15日
Published Date 2013/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102738
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かゆ(痒)みは「掻きたいという欲求をもたらす不快な感覚」と一般的に定義される,健康な人でも多少なりとも日常的に体験している感覚である.しかし,病態に伴って生じる慢性的な痒みは非常に苦痛で,しばしば生活の質を著しく害する.また,痒みが掻破を介して皮膚に炎症を生じさせ,その炎症が痒みを起こす物質を発生させるというように,痒みと掻破は悪循環に陥りやすい.この悪循環は,アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患による痒みのみならず,肝・腎障害に伴う全身性の痒み,神経障害に起因する(神経因性の)痒みなどのあらゆるタイプの痒みで生じうる.痒みのメカニズムは多様で,治療法もメカニズムに応じて異なる.
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