講座 高齢者の理学療法評価・4
在宅高齢者の評価
小城 恭子
1
Kojo Kyoko
1
1東京都板橋区おとしより保健福祉センター
pp.589-593
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104971
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はじめに
人生がもし残り少ないとわかったら,「住み慣れたところで,自分らしく過ごしたい」との思いを誰もが強くするのではないだろうか.援護の必要な高齢者のそうした思いは,いっそう切実なものに違いあるまい.諸外国に比べて高齢者人口の増加率が著しく高い日本でも,よくやく各種の高齢者保健・福祉・医療の施策が打ち出されているが,またまだ多くの課題が残されているのが現状であり,サービス提供の場は施設から在宅へと政策的に誘導されている感がある.
そうした現状のなかで,地域リハビリテーションの一翼を担っている理学療法士に期待される役割はますます大きくなっている.地域社会で高齢者が生活を続けられるようにするため,理学療法士はどんなサービスを提供できるのか,筆者のささやかな経験を基に,本稿では要援護在宅高齢者の理学療法評価の視点と考え方について述べることにする.
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