入門講座 ケーススタディの書き方・4
病院における症例検討―小児疾患を対象とした症例検討
平井 孝明
1
Hirai Takaaki
1
1神奈川県立こども医療センターリハビリデーション科
pp.580-584
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104967
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はじめに
小児施設における症例検討会の形態は,各施設ごとの療育システムや対象疾患,参加スタッフ等の違いにより異なっているものと思われる.施設ごとに方法が必ずしも統一される必要はないが,小児疾患のもつ障害の多様性,成長・発達を考慮した一貫性のある長期間の関わりの必要性,両親を含めたチームアプローチの重要性等の特徴を考えたとき,治療方針の違いによっても検討会の目的,内容,方法は少なからず影響を受けると恩われる.当センターでは.NICU入院中の超未熟児から,いわゆる超重症児の治療におりる患児・家族・職員の多様なニーズに応えるため,ボパース・アプローチに基づき評価と治療を行っているが,症例検討もその理念と治療原則に沿って目的と方法が明確にされている.今回,我々が行っている検討会の内容を整理し,小児施設における一例として紹介したい.
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