症例検討会 骨・軟部腫瘍18例
症例検討その後
pp.512-514
発行日 1979年5月25日
Published Date 1979/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908588
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症例は42歳男.昭和36年誘因なく右膝関節に歩行時痛を覚えてより,疹痛は消長を繰り返し,昭和38年頃から腫脹が目立ってきた.昭和42年疹痛激しく当科受診,右膝関節内側の上下に腫脹・熱感・圧痛が著明で,レ線像で大腿骨内側上穎および脛骨内側頼に,それぞれ骨端部から骨幹端部にひろがつた鶏卵大の不整形の骨透明像を見る.反応性骨増生および皮質破壊は乏しいが,大腿骨側に著明な皮質の膨隆を見る.
昭和43年,生検および掻爬骨移植術.腫瘍はいずれも血性黄色の液体を満した嚢腫状で,実質性の腫瘍としては嚢腫壁に軟かい線維性組織を認めるに過ぎない.
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