Japanese
English
研究と報告
親子心中の症例検討
The case study of parent-child suicides
大原 健士郎
1
,
藍沢 鎮雄
1
K. Ohara
1
,
S. Aizawa
1
1慈恵医大精神神経科教室
1Dept. of Neurology and Psychiatry, Jikei Univ. School of Med.
pp.911-917
発行日 1964年12月15日
Published Date 1964/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200773
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I.はしがき
わが国の自殺の一特徴に,親子心中の多発をあげることができる。親子心中は,自殺と同時に(あるいは,自殺にさきだつて)他殺を伴うことが多く,自殺のなかでもひとつの特殊型である。この親子心中が,わが国を含めて,韓国やおそらくは中国などの東洋におけるごく一部の国々に多発する現象については,精神医学の分野からのみではなく,比較文化的な考察を要することはいうまでもない。
しかし,親子心中の統計的な研究1),ならびに文化史的研究8)については他の論文において詳述したので,ここでは,精神医学的にこれらの症例を検討することにしたい。
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