ひろば
障害者と共に学ぶということ
田中 幸子
1
1広島県立身体障害者リハビリテーションセンター
pp.846
発行日 1996年12月15日
Published Date 1996/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104916
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スウェーデンに1年間滞在し,帰国した.
「PTの授業に出てみては?きっと衝撃を受けると思うから」とスウェーデン人PTから誘われるままに,大学の授業に参加したときの話である.
その日は小児の訓練施設の見学と講義だったが,クラスには1人の聴覚障害をもつ学生がいて,彼女のために2人の手話通訳者(プロ)が付いていたのである.通訳者は専門用語を含む講義をてきぱきと手話にし,学校生活をバックアップしているという.複数になっているのは頸肩腕症の予防のためであろう.(2人は15~20分ごとに交代していた.)そして休憩になると,この学生は2人の通訳の元を離れ,学生同士の輪のなかに入って行き,楽しそうに過ごしていたのである.
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