学会印象記 第31回日本理学療法士学会
震災時の理学療法士の活動に感動した
小林 武
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1東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻運動障害学講座肢体不自由学分野
pp.596-597
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104703
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学会前日の午後の飛行機で仙台から名古屋へ移動した.アメリカで旅客機が湿地帯に墜落したというニュースがまだ記憶に新しかった,もともと飛行機が好きでない私はいろいろ想像してしまう.「日本にはワニのウヨウヨいる湿地帯なんてないから大丈夫だ」とか「いや,確か伊豆の方にバナナワニ園というのがあったな…」とか.そんなことをあれこれ考えながら地上を見てみると太陽に照らされた雪山が雄大な姿を見せていた.離陸してから40分くらいで名古屋空港に到着し,そこからバス,JR,地下鉄と乗り継ぎ,最後はタクシーにまで乗ってようやくホテルにチェックインした.ホテルから学会会場までは徒歩15分ほどであり,翌朝は新鮮な空気を吸いながら会場へ向かった.
5月16・17日,名古屋市の国際会議場にて第31回日本理学療法士学会が開催された.両日とも良い天気で気温は30℃近くまで上がり,仙台からやってきた私には随分と暑い2日間であった,会場は大きなスフォルツァ騎馬像がシンボルの近代的な建物で,市中心部からの交通アクセスも良く,内部も非常にゆったりとした構造であった.計10会場がひとつの建物内に収まり移動の時間が少なかったことは大変有り難かった.今回は機器展示のスペースも十分で,またその中央よりにテーブルが並べられ各種のドリンクサービスとともに配慮のいきとどいた会場配置であった.さらに昼食も広い会場が用意され,弁当やきし麺など数種の中から選択でき非常に便利であった.しかし例年のことであるが,テーマによっては会場内に入れないほど混雑していたり,逆に同時刻に閑散とした会場があったりと,その割り当てが少々不適切と思われた.
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