特集 整形外科系運動療法の新展開
EOI(essences of the issue)
pp.3
発行日 1997年1月15日
Published Date 1997/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104664
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盤形外科領域の運動療法は,脳卒中をはじめとする中枢性疾患の運動療法と同様に理学療法士にとって技術的にも理論的にも関心の高いところであるが,理学療法士が制度化されてからこれまでの30 余年間に果してどのような進歩を遂げてきただろうか.確かに,整形外科的治療法の発展や生体力学的な考え方の普及などによって,術後早期からリスク管理を踏まえた運動療法が積極的に行われたり,治療用装具に合致したプログラムが行われるなど格段の進歩を遂げてはいるものの,その一方では,中殿筋の筋力増強訓練といえば側臥位での抵抗運動であったり,ROM 訓練といえば徒手による他動的ROM 訓練といったような定型的・量的な観点に重きを置いた方法の運動療法が中心を成しているのも事実である.しかし,最近のような従来の運動療法では不十分であるとするデータや理論が提示されている.そこで本号では,そういった整形外科領域における運動療法の問題点と今後の展開の方向性について,さまざまな側面から検討を加え,より質の高い運動療法へと発展することを期待し企画を試みた.
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